昨年に引き続き今年も、来年=2021年の住宅ローン借り換え金利の見通しを考えてみたいと思います。
まず最初に結論を言ってしまうと、住宅ローン金利見通しの大枠としては引き続き「大きく上がることも、大きく下がることもない」という理解でよいと思います。
大きく変動することがない理由は、日銀が異次元の金融緩和を続けているからですね。特に長期金利については2016年秋からの金融緩和の枠組みである「長短金利操作付き量的・質的金融緩和=イールドカーブコントロール」によって、文字通り「金利操作」されることになりました。
具体的には、長期金利は操作目標である「0%」を中心に2018年7月までは「−0.1%〜+0.1%」、2018年7月以降は「−0.2%〜+0.2%」という変動幅の中に収まるようコントロールされており、幅が多少拡大されたものの引き続き低金利が維持されています。
過去5年の長期金利の推移を見てみるとこうなります。
2016年秋以降、長期金利はおおむねそのイールドカーブコントロールの狭い幅の中で推移してきたことが分かります。2018年秋以降は上記の通り「金利変動幅拡大」の影響で金利が上昇する局面もありましたが、足元では再び0%前後の水準ですね。
つまりは日銀の「金利操作」は有効に機能しており、だとすると長期金利は大きく上がることも下がることもなく、住宅ローン借り換え金利もまた大きく上がることも下がることもないということですね。
ただ一方で。
そのように長期金利はイールドカーブコントロールの幅の中で推移するのは間違いないとしても、2020年はコロナ禍にも関わらず金利がジワジワ上昇したのが印象的でした。
春先のコロナショック時には国債なども売られたことによって金利が上昇し、その後は株価が順調に回復したことから金利も一緒に上昇した、ということですかね。
そうした「株価回復&金利上昇」の流れは2021年も続いていくものと思います。コロナワクチンの接種が欧米で始まっていることを勘案すれば、コロナ禍はいよいよ収束に向い、それに伴い実体経済が回復し、それに呼応する形で株価&金利の上昇が起こると考えるのは自然ですね。
長期金利の「上限」となっている0.2%を上回ることはないと思いますが、2021年の後半には0.1%を超え、0.2%に近づく局面もあるかもしれません。
もしそうなれば住宅ローン金利もまた
・今の水準から0.1%〜0.2%程度上昇する可能性がある
ということですね。
逆に住宅ローン金利が低下する場合というのは
・コロナ禍が収束せず、実体経済が低迷し、それに呼応する形で株価&金利が低下する
ということになりますが、いくら金利が下がるとしてもさすがにそれは歓迎できないですね。
参考にしてみてください。
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