思ってもみなかったマイナス金利の復活で住宅ローン金利が大きく下がっていますが、中でも下がっているのが固定金利ですね。20年固定の表面金利は1%を切るものもあります。
・りそな銀行:0.90%
・新生銀行:0.95%
こうした金利環境を背景に、新聞などでは「今が住宅ローン金利を固定化するチャンス」と言う論調も見かけます。
現時点の変動金利は最も低いところで「0.4%〜0.5%」という水準であり、確かに変動金利と固定金利の差は大きく縮まっています。
では今は金利固定化のチャンスなのでしょうか?
結論から言えば未来のことは誰にも分かりませんので、チャンスかどうかを断言することはできません。
しかしそれだけ超長期の住宅ローン金利が低下しているということは金融市場、そして銀行が「この先ずっと金利が上昇しない」と考えている証拠と言えますね。
仮に今後20年の間に金利が2%や3%まで上昇すると予測されているのであれば、当然そうした上昇リスクも住宅ローン金利に織り込まれるはずで、同じように2%や3%という設定になっているはずです。
言い換えれば20年固定金利が0.9%台ということは、「今後20年の間に金利が1%以上になる可能性はほとんどない」と示唆されているわけですね。
そのように金利上昇懸念が大きく後退しているからこそ住宅ローンの固定金利が低下しているのだと考えれば、残念ながら「今が金利固定化のチャンス」と単純に言うことは難しいということです。
金利が上昇しないのであれば金利を固定化する必要もありませんからね。
また忘れてはいけないのは「金利を固定化する」=「金利が高くなる」ということですからね!単純に「変動か固定か」という選択ではなく「割安な変動か割高な固定か」という選択となりますから、「割高な固定金利」を選ぶことに躊躇するのも当然です。
日銀のフォワードガイダンスによれば少なくとも来年3月までは金利が上昇することはなさそうですので、少なくとも現時点では慌てて金利を固定化する必要はなさそうですね。
先日、住宅金融支援機構が発表した「民間住宅ローンの実態調査」においても、やはり変動金利人気は圧倒的です。
参考にしてみてください。
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