さて月末を迎え、メガバンクの来月=8月の住宅ローン借り換え金利が発表されていますね。まず恒例の三菱UFJ銀行はこうなっています。
・三菱UFJ銀行 :
変動金利=7月から変わらず
10年固定=7月から変わらず
20年固定=7月から変わらず
来月は変動金利も固定金利も変更なしということですね。長期金利は7月後半にそれなりに上昇しましたが、意外と据え置きということになりました。
次にこれまた恒例のみずほ銀行の住宅ローン借り換え金利はこうなります。
・みずほ銀行 :
変動金利=7月から変わらず
10年固定=7月から変わらず
20年固定=7月から+0.05%引き上げ
みずほ銀行も10年固定金利は据え置きですね。今後変化があるとすれば9月以降ということなのでしょう。
場合によっては8月の月中に金利が変更される可能性はゼロではありませんが・・・。
ではその気になる長期金利の推移を具体的にグラフで見てみると過去3ヶ月でこのようになっています。
やはり7月下旬に大きく上昇していることが分かります。なぜメガバンクの8月の10年固定金利は据え置きなのでしょうか・・・金利上昇を期待しているわけではありませんが。
さて長期金利が上昇した理由ですが、日銀が金融緩和を一部後退させ、長期金利の上昇を容認するのではという観測が出ていたからですね。
表示期間3年の長期金利のグラフをチェックしてみるとこうなります。
これまでの度重なる大規模な金融緩和や、2016年1月のマイナス金利政策発表を受けて大きく低下してきた長期金利ですが、2016年の後半から上昇に転じたことが分かります。
しかしながら日銀が実施している「金利操作付き金融緩和」において、長期金利の操作目標は「0%前後」に設定されたことからその後は安定して推移してきました。
長期金利が2017年2月に0.15%を超えた時にも、2017年7月に0.1%を超えた時にも、今年2月に0.1%に近づいた時にも、そして今月下旬に0.1%となった時にも日銀は3回連続で「指値オペ」を実施し長期金利を0.1%以下に引き下げてきました。
事実上、長期金利は「−0.1%〜0.1%」と言ったレンジ内で推移していたわけですね。
そうした中、上記の通りこのレンジ=金利変動幅が拡大されるかも?という観測が出ていたのですが、結果はどうなったかと言うと本日の日銀会合によってこの変動幅を「2倍程度に拡大する」ということになりました。2倍が「−0.2%〜0.2%」ということなのか「0%〜0.2%」ということなのかは分かりませんが、いずれにしても今後、住宅ローン金利は「+0.1%程度上昇する可能性がある」ということですね。
本日の長期金利は+0.060%ということで昨日よりむしろ低下していますが、実際にはやはり0.2%に向けて上昇していくことになりそうです。
住宅ローン金利もまた同じように金利上昇していくのだと思いますので住宅ローン顧客からすれば不安になりますが、ただしそれはあくまで固定金利の話ですね。引き続き短期金利はマイナス水準に維持されることもまた確認されていますので、住宅ローンの変動金利については今の水準が維持されていくものと思います。
今後、固定金利が上昇する一方、変動金利は低位安定するのだとすれば・・・住宅ローンの借り換えにおいても「変動金利人気」はますます強まっていくことになりそうです。
参考になれば幸いです。
>>>最新の住宅ローン借り換え金利はこちら