さて月末を迎え、メガバンクの来月=6月の住宅ローン借り換え金利が発表されていますね。まず恒例の三菱UFJ銀行はこうなっています。
・三菱UFJ銀行 :
変動金利=5月から変わらず
10年固定=5月から+0.05%引き上げ
20年固定=5月から+0.05%引き上げ
来月は固定金利についてわずかながら引き上げということですね。長期金利はこの1ヶ月でわずかに上下していますが、そうした中で「金利引き上げ」を選択したということになります。
次にこれまた恒例のみずほ銀行の住宅ローン借り換え金利はまだ発表されていないようですので、三井住友銀行の金利をご案内するとこうなります。
・三井住友銀行 :
変動金利=5月から変わらず
10年固定=5月から+0.05%引き上げ
20年固定=5月から+0.05%引き上げ
三菱UFJ銀行と同じですね。ただ三井住友銀行は常に三菱UFJ銀行の金利に追随していますので当然です。
最後に三井住友信託銀行の借り換え金利はこうなっています。
・三井住友信託銀行 :
変動金利=5月から変わらず
10年固定=5月から+0.05%引き上げ
20年固定=5月から+0.02%引き上げ
やはり固定金利は引き上げです。残念ながら6月の住宅ローン固定金利は「引き上げ」ということで足並みがそろいそうですね・・・。
では長期金利の推移を具体的にグラフで見てみると過去3ヶ月でこのようになっています。
5月中旬に長期金利は上昇したものの、それ以降は低下傾向にあります。とすると6月の住宅ローン金利は多少低下しても良かったくらいですが、なぜ足並みをそろえて「金利引き上げ」なんでしょうね?謎です・・・。
いずれにしても6月の住宅ローン借り換え金利は、固定金利を+0.05%程度引き上げる動きが広がりそうです。
次に表示期間3年の長期金利のグラフをチェックしてみるとこうなります。
これまでの度重なる大規模な金融緩和や、2016年1月のマイナス金利政策発表を受けて大きく低下してきた長期金利ですが、2016年の後半から上昇に転じたことが分かります。
2016年7月末の追加緩和が残念な内容だったことがキッカケとなり、さらに2016年11月にはアメリカ大統領選挙でトランプ氏が勝利しアメリカの金利が急上昇したことから、それに追随するように日本の長期金利も上昇したわけですね。
気になるのは今後さらなる金利上昇があり得るのかどうかという点ですが、幸いにしてそれはなさそうです。と言うのも日銀が実施している「金利操作付き金融緩和」において、長期金利の操作目標は「0%前後」に設定されているからです。
仮に長期金利がその「0%前後」を大きく上回って上昇することになれば、日銀は国債の大規模な買い入れなどを通じて金利引き下げに動くことが予想されたわけですが、実際、長期金利が2017年2月に0.15%を超えた時にも、2017年7月に0.1%を超えた時にも、そして今年2月に0.1%に近づいた時にも、日銀は「指値オペ」を実施し長期金利を0.1%以下に引き下げています。
そうしたわけで当面、長期金利は「−0.1%〜0.1%」と言ったレンジ内で推移していくことになりそうです。本日の長期金利=+0.030%もその範囲内ですね。
ただ喜んでばかりいられないのは、このレンジには上限だけでなく下限もあるという点です。つまり金利上昇をさほど心配しなくて良い一方で、大幅な金利低下もあまり期待できません。
もちろん今のように住宅ローン金利が史上最低水準になっている点を踏まえれば、「上昇しないだけで十分」という考え方もあるかもしれませんが・・・。
加えて住宅ローン金利はすでに「赤字ギリギリ」の状態まで低下しているという指摘もあり、事実だとすればそもそも更なる金利低下余地はほとんどないことになります。
要するに今後の住宅ローン金利は多少の変動があっても全体的には「概ね現状維持」で推移すると考えられるわけで、もしそうだとすれば様子見をするメリットはほとんどなく、借り換えを検討されている方は1日も早く手続きを済ませた方が良さそうですね。高い利息を払い続ける必要はありません。
また、いつもご案内しているように住宅ローン審査には1ヶ月以上かかる場合がありますし、人気銀行ならなおさらです。そうした点からも借り換えを検討されている方は早めに申し込まれることをお勧めしたいと思います。
参考になれば幸いです。
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