住宅ローンの借り換えでどういった金融機関が人気なのでしょうか?
この問いについては各社から各種ランキングが発表されておりますのでそちらも参考にしていただければと思いますが、今回は前回に引き続き住宅金融支援機構が2016年9月に発表した「民間住宅ローン借換の実態調査」の結果をチェックしてみたいと思います。
前回もご案内したようにこちらの調査は、回答者が2015年11月から2016年3月までに借り換えた259名ということで回答者の少なさがやや気になりますが、それはともかくこのようになっています。
「借り換え前」と「借り換え後」で比較した場合、増加しているのは「地銀・第二地銀等」「信用金庫等」ということでこの2業態が「勝ち組」と言えるのかもしれませんが、ただ素直にこの結果を受け入れるのは難しそうですね・・・。
一応、業態別に「借り換え前」と「借り換え後」のシェアを比較するとこうなっています。
・都銀、信託 : 45.4% → 37.9%
・信用金庫等 : 22.5% → 27.5%
・地銀、第二地銀等 : 11.2% → 23.8%
・フラット35 : 11.2% → 10.8%
・機構、公庫 : 9.6% → 0%
そもそも「信用金庫等」がこれだけシェアがあるのもおかしいですね。みなさんの実感の通り、実際にはもっと存在感が薄いはずです。
というわけでやはり259名の調査ではかなり偏りがありそうですので、業態別の住宅ローンの新規貸出のシェアをチェックしてみると、同じく住宅金融支援機構調べで2016年1月〜3月期はこのようになっています。
・国内銀行 : 72%
・信用金庫 : 9%
・労働金庫 : 6%
・フラット35 : 12%
・その他 : 1%
信用金庫はやはり全体の9%にとどまりますね!労働金庫を加えると15%になりますので近づいてきますが、それでも「借り換え後」が27.5%というのはさすがに高すぎです。
ということでこの2つの結果を組み合わせて、「借り換え前」と「借り換え後」のシェアの変化を類推するとこうなります。
・都銀、信託 : 53.9% → 44.2%
・信用金庫等 : 10.4% → 15.0%
・地銀、第二地銀等 : 13.3% → 27.8%
・フラット35 : 12.7% → 12.0%
・機構、公庫 : 9.8% → 1.0%
仮定に仮定を組み合わせた数字ですのでどこまで正確かは分かりませんが、もとの調査結果よりは、はるかにマシになっているのではないでしょうか?手前味噌で恐縮ですが・・・。
ではこの数字がそれなりに正しいのだとするとやはり目立つのは「地銀、第二地銀等」の健闘ですね。果たして住宅ローンの借り換え先として「地銀・第二地銀」は人気なのでしょうか?
・・・素直に考えればその答えは「ノー」ということではないかと思います。住宅ローンの借り換え市場で「地銀・第二地銀が人気」と言った話を聞いたことがありません。
しかしこの分類はあくまで地銀・第二地銀「等」なのですね。つまり、この「等」の中に何が入っているかで答えは変わってくると思います。特に低金利で人気のネット銀行の住宅ローンが含まれているかどうかがポイントになってくると思いますが、結論を言うと、まさにそのネット銀行はこの「地銀・第二地銀等」に「含まれる」のですね!
特に住宅ローンの借り換え市場においては相当なボリュームになっていると考えられるネット銀行の数値が「地銀・第二地銀等」 に含まれるというのは違和感を感じなくもないですが、ただもしそのように分類されているのであれば借り換え後に「地銀・第二地銀等」のシェアが大きく伸びるのは理解できます。
そうしたわけでこの数値から教訓を得ようとすると、住宅ローンの借り換えにおいて人気なのは「都銀」「信託」そして「ネット銀行」であり、この3つの業態の住宅ローン金利をチェックするのは必須と言えそうです。
実際、これらの中で魅力的な住宅ローンや住宅ローン金利は数多く提供されており、そうした条件をしっかり把握し、比較しておくことは重要ですね!
参考にしてみてください。
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