前回のコラムでもご案内したように、相変わらず住宅ローンの借り換え需要は堅調のようですね。
日経新聞の記事によれば、メガ銀行の借り換え申込は2016年8月に前年比2.8倍に膨らんだ一方、2016年12月はスローダウンしつつも前年比4割増と言うことであり、「好調」と言って良さそうです!
※記事の詳細はこちら:住宅ローン借り換えは前年同月比4割増に『しぼむ』?
確か一般商品の「ヒット番付」にも「住宅ローンの借り換え」が顔を出していたと思いますからね。相当な「借り換えブーム」が起こったのは間違いありません。
そうした中、住宅金融支援機構が「民間住宅ローンの貸出動向調査」を発表していますね。その中で昨年度=2015年度(2016年3月期)の「借り換え住宅ローン」の貸し出し実績についてこのように発表しています。
「全体」を見ると2015年度の内訳はこのようになっています。
・大幅増(10%超) : 21.2%
・増加(5%超10%以下) : 10.1%
・ほとんど変わらず(±5%以内) : 29.3%
・減少(5%超10%以下) : 9.6%
・大幅減(10%超) : 29.8%
まとめるとこうなります。
・増加 : 31.3%
・変わらず : 29.3%
・減少 : 39.4%
何と・・・減少の方が多いのですね!
確かに2015年度=2015年4月〜2016年3月の金利推移を振り返れば金利が上昇した時期もあり、前半はそこまで借り換えが盛り上がらなかったのも分からないではないですが、しかし後半に限れば何といっても2016年1月末に発表された「マイナス金利政策」があります。
これによって住宅ローンの借り換え需要が爆発したわけですから、やはり「借り換え需要が減少」という結論は違和感があります。
「全体としては借り換え需要が大きく伸びた」一方、「アンケート調査としては減少と回答した金融機関の方が多かった」という2点が矛盾していないとすれば考えられるのはこういうこことですね。
・借り換え需要は大きく伸びたものの、その需要は人気の銀行に偏ったため、残りの銀行では借り換え需要が減少してしまった
ということではないかと思います。その視点でもう一度調査結果を眺めてみれば
・都銀、信託
・モーゲージバンク、その他
の2つに借り換え需要が偏っていることが分かります。地方銀行や労働金庫は苦戦していますね。
また、回答数を見てみるとおそらくネット銀行はどこにも含まれていないと思いますので、ネット銀行に借り換え需要が集中すればするほど、こちらの調査結果は減少していくことになります。
現状のネット銀行やメガバンクの積極的な借り換え金利設定を踏まえればそうなるのも当然なような気がしますが・・・。
いずれにしても住宅ローンの借り換えは都銀・信託・モーゲージバンク・ネット銀行が人気だということですね。人気の住宅ローンが必ずしもお得ということではないのかもしれませんが、しかし人気なのには理由があるわけで、まずはじっくり比較検討してみてはいかがでしょうか。
また、そのように都銀・信託・モーゲージバンク・ネット銀行が借り換えで人気なのであれば、最初の新規借り入れの時点でそうした銀行を選んでおけば、わざわざ借り換えをしなくで済んだのかもしれませんが、後悔先に立たずですね。
せめて「今の住宅ローンは割高かも!」と気づいた時点で1日も早く、よりお得な住宅ローンに借り換えることをお勧めします。
参考にしてみてください。
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