本日のニュースでは、三菱UFJ銀行の12月の住宅ローン金利が報道されていました。こうした動きのようです。
・三菱UFJ銀行 :
変動金利=11月から変わらず
10年固定=11月から変わらず
20年固定=12月から+0.05%
20年固定金利は+0.05%とわずかながら上昇するものの、人気の変動金利タイプや10年固定金利タイプは据え置きということですね。10年固定金利タイプについてはこれで4ヶ月連続の据え置きということのようです。
これから借り換え予定があり、住宅ローン金利の低下を期待していた方には残念な結果かもしれませんが、ただ金利環境を考えれば「思い切った金利据え置き」と言えそうです。
というのも足元では長期金利が上昇し、ついに9ヶ月ぶりに「プラス金利水準」まで回復しているからですね。長期金利の推移を具体的にグラフで見てみるとこのようになっています。
まず7月末の追加緩和が残念な内容だったことから金利が上昇し始め、さらに最近はアメリカ大統領選挙でトランプ氏が勝利し、アメリカの金利が急上昇したことから、それにつられるように日本の長期金利も上昇しております。
確かにこのグラフを見ても「プラス金利ゾーン」に戻ってきているのが一目瞭然です。
また先月の今頃の長期金利は−0.06%であり、本日の長期金利は0.01%ですから、どう考えても12月の住宅ローン金利は上昇すると予想されたわけですが、上記の通り三菱UFJ銀行が10年固定金利を据え置いたということは実質的に「0.1%引き下げ」に近いお得感と言えるのかもしれません。
ではなぜこのタイミングで相対的に有利な金利を提供してきたかと言えば、もちろんそれは12月から3月まで住宅ローン需要、そして住宅ローン借り換え需要が伸びるからですね。
12月に冬のボーナスが支給され、3月に転勤や入学などの引っ越しシーズンを迎えるわけですから、住宅ローン需要が増えるのは当然として、この時期借りた住宅ローンの固定期間が終了するのもこの時期となりますから、借り換え需要が刺激されるのですね。
ぜひ他のメガバンクやネット銀行もこうした積極的な金利に追随してほしいものです。
ただ注意点を挙げるとすれば、4月になればこうした「特別優遇」は終了する可能性が高いということです。あくまで需要期の期間限定金利である、ということを理解した上で、カレンダーとにらめっこしながら、借り換えの是非を検討いただければと思います。
なお、足元の金利上昇は上記の通り「トランプショック」によって引き起こされているわけですが、トランプ次期大統領への期待がはげ落ちてくれば金利もまた低下してくるのではないかと思います。
加えて、今のような物価動向が続けば、日銀はどこかで政策金利の引き下げに踏み切る可能性があります。
その場合は「マイナス政策金利=−0.1%」も、「長期金利の操作目標=0%」も両方とも引き下げられることになりますので、住宅ローン金利は再び下落に向かうことになります。
後者の追加緩和については機運が遠くなっているようではありますが、住宅ローン顧客としては1日でも早くそうした展開になることを期待しておきたいと思います。
とは言いつつ現実問題として、住宅ローン金利の低下余地はもはやかなり限られているとは思いますが・・・。
ちなみに先月もご案内しているように、12月の住宅ローン金利も概ね据え置きとなると「様子見」される方が増えそうですが、ぜひこうしたタイミングでこそ申し込みをされることをお勧めします。
最近の住宅ローン審査には1ヶ月以降かかる場合があることに加えて、いつもご案内しているように住宅ローンは申し込み時点ではなく、借入時点の金利が適用されますので、先に審査を通し金利が低くなった段階で申し込む、ということも可能です(一説によれば審査が通れば最大で半年くらいは待ってくれるようです)。
その点でも申込みは早め早めの方が良いですね。
参考になれば幸いです。
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