本日のニュースでは、三菱UFJ銀行の5月の住宅ローン金利が報道されていました。こうした動きのようです。
・三菱UFJ銀行 :
変動金利=4月から変わらず
10年固定=4月から変わらず
20年固定=4月から0.1%引き下げ
30年固定=4月から変わらず
なぜか主要金利の中では20年固定金利だけ引き下げるということですね。市場金利は低下しておりますし、かつ20年固定金利を引き下げるのであれば通常は30年固定金利も引き下げるのではないかと思いますが、そうしないところを見るとこの20年固定金利はあくまで「キャンペーン金利」的な位置づけなのでしょう。
逆に言えばより目立つ10年固定金利については5月ではなく6月に引き下げるのではないでしょうか?徐々に夏のボーナスシーズンに入っていきますので住宅ローンに対する関心が高まると予想されるからですね。
このあたりはもう完全に銀行の思惑次第となってきますのでどう展開されていくのかはよく分かりませんが、少なくとも他のメガバンクが概ね追随するとすれば、5月の住宅ローン金利は「全体的に据え置き」ということになりそうです。
もちろんそれでもすでに十分すぎるくらい低い金利であることに違いはありませんが。
今のところまだ他の銀行の5月の住宅ローン金利は発表されていませんが、そうは言いつつ横並びをあえて崩してより積極的な金利を提供する銀行が出てくることを期待したいと思います。
ではここで代表的な市場金利である長期金利の推移を具体的にグラフで見てみるとこのようになっています。
直近の水準は−0.105%ということで、引き続きマイナス水準を維持していることが分かります。先月より下がっていますね!とするとなぜ来月の10年固定金利が据え置きなのか理解に苦しみます。
やはり・・・6月や7月のキャンペーン時期に向けて「金利優遇のタイミングを見計らっている」ということなのでしょうね。
ちなみに先月もご案内しましたが、市場金利がマイナス水準にあるということは「満期まで持ち切れば元本が減ってしまう」という状態ですから、極めて異常です。
日銀の設定した当座預金の「マイナス金利」が−0.1%であり、それを上回ればたとえマイナスであっても、「日銀に預けるよりはマシ」と正当化できるのかもしれませんが、しかしそれなら「現金で持っておく方がもっとマシ」なわけでこれまでの常識が通じない世界が広がりつつあります。
しかも足元では上記の通り−0.105%とそれをも下回っているわけですから、驚きの低金利環境ですね。
もちろん住宅ローン顧客からすれば、これほどありがたい動きはありません。
実際のところ、各銀行への借り換え申し込みが爆発しているようですが、そのように問い合わせが何倍にもなっているということは、申込みも何倍にもなっているはずであり、それはつまり審査期間や手続き期間もそれだけ伸びている可能性が高い、ということです。
すぐに住宅ローン金利が大きく上昇するような状況ではありませんので、仮に手続きに予想以上の時間がかかったとしても焦らず借り換えを進めていかれることをお勧めします。
住宅ローンの金利は申し込み時点ではなく、借入時点のものが適用されますので、先に審査を通しておけば、さらに金利が低くなった段階で申し込む、ということも可能です(一説によれば審査が通れば最大で半年くらいは待ってくれるようです)。
その点でも申込みは早め早めにされることをお勧めします。
ちなみに気になるのがこの「マイナス金利政策」がいつまで続くのかという点ですが、日銀が目指す「2%のインフレ目標」達成までは続くとすれば永遠に続く可能性もあります。
少子高齢化が進み、ついに人口が減り始めた日本ではインフレ率2%達成は不可能かもしれませんからね。
その点ではマイナス金利の終焉は、インフレ率達成ではなく、総理大臣の交替や政権交代に伴う「ポリシーチェンジ」が一番起こりえるリスクと言えるのかもしれません。
旧・民主党政権でも積極的な金融緩和が実施されていた点を踏まえれば過度な心配は不要だと思いますが。
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