本日のニュースでは、三菱UFJ銀行の2月の住宅ローン金利が報道されていました。こうした動きのようです。
・三菱UFJ銀行 :
変動金利=1月から変わらず
10年固定=1月から−0.05%引き下げ
今月= 1月はなんと変動金利を0.15%も引き下げ驚きの展開と言えましたが、さすがにそうした積極的な金利引き下げを続けられるはずもなく、今月は10年固定のみ−0.05%引き下げ、ということですね。
それでも金利を引き下げるわけですが素晴らしいですし、今後借り換えを検討されている方にとっては追い風となる動きです。
実際、これで10年固定金利については「過去最低金利」ということですね。ありがたいことです。
願わくば住宅販売のピークである4月以降もこうした積極的な金利を継続してほしいものです。
では他の銀行の動きはというと、みずほ銀行はこうした動きのようです。
・みずほ銀行 :
変動金利=1月から変わらず
10年固定=1月から変わらず
こちらはどちらも金利据え置きということですね。ただしこれはみずほ銀行が消極的、というわけではなくむしろ1月に先行して引き下げたということのようで、実際、上記の通り三菱UFJ銀行が来月の10年固定金利を0.05%引き下げてようやくみずほ銀行の今月の金利に並びます。
要するにメガバンクの住宅ローン金利は緩やかな「金利カルテル」が結ばれているようで、つかず離れず「横並びの金利」を志向する傾向があるということですね。
完全に「横並び」にしてしまうとそれはそれで当局に怒られてしまうので、これくらいの「距離感」がちょうどいいのかもしれません。
もちろん顧客からすればそうした不透明な状況より、適切な競争が起きている方が望ましいのは間違いありませんね。
ネット銀行などは小数点以下第3位のところで住宅ローン金利の高低を競っています。こちらにはまったく「横並び」にしておこうという姿勢は見えません。良いことですね!
ではここで代表的な市場金利である長期金利の推移を具体的にグラフで見てみるとこのようになっています。
2015年前半に上昇傾向を見せていた長期金利ですが、その後は順調に低下していますね。金利上昇はとりあえずピークアウトしたようです・・・と言うよりもむしろ過去最低水準を更新する勢いです。
こうした金利動向が2月の住宅ローン金利を引き下げる背景となっているのでしょうね。
なぜそのように金利が過去最低水準まで低下しているかと言うと、昨年8月末以来の「世界同時株安」の影響が大きそうです。株価が下がれば金利も連動して下がるのが通例です。
また、上記グラフは期間3年のグラフですが、3年というスパンで見ても全体的には大きく右肩下がりとなっています。その背景としては2013年4月と2014年10月に発表された「異次元緩和」の影響が大きいですね。金融緩和が実施されれば金融市場にお金があふれることから金利が低下します。
加えて、なかなか上昇しない物価を背景に、この異次元緩和はまだまだ強化される可能性が高いです。と言うことは短期的にだけでなく中長期的に見ても金利はまだまだ下がる可能性がある、ということですね。
事実、2015年12月の「金融緩和補完策」発表を機に金利は大きく下がりました。
こうした状況を踏まえれば、やはり今は借り換えを検討する絶好のチャンスと言えます。「横並び」のメガバンクの住宅ローン金利ですら上記の通り過去最低金利となっているわけですからね。
最後に。
毎月ご案内している通りですが、中でも上昇する気配がないのが変動金利です。 これは変動金利の基準となる短期の市場金利を、日銀が「ゼロ金利政策」の名の下にほぼゼロ金利で固定しているからですね。
そんなわけで住宅ローンの変動金利については低下することはあっても上昇する可能性は低い点もお含みおきください。
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