住宅ローン金利の中でも人気の金利タイプと言えば「変動金利」ですね。
変動金利はこれまでどんどん下がってきたこともあり、最も金利が低く、人気なのも当然です。実際各銀行のホームページをチェックしても0.5%前後の金利が並んでいます。
ちなみに少し調べたことがある方なら分かるように、住宅ローンの適用金利は
・店頭表示金利−金利優遇幅=適用金利
で計算されます。
これだけ金利が下がっているわけだから店頭表示金利も下がっているだろうと思うわけですが、では実際にどうなっているかと言うと三井住友銀行の店頭表示金利をチェックするとこうなっています。
・2001年6月:2.375%
・2002年6月:2.375%
・2003年6月:2.375%
・2004年6月:2.375%
・2005年6月:2.375%
・2006年6月:2.375%
・2007年6月:2.625%
・2008年6月:2.875%
・2009年6月:2.475%
・2010年6月:2.475%
・2011年6月:2.475%
・2012年6月:2.475%
・2013年6月:2.475%
・2014年6月:2.475%
・2015年6月:2.475%
・2016年6月:2.475%
・2017年6月:2.475%
・2018年6月:2.475%
・2019年6月:2.475%
多少の上下はありますが、足元の店頭表示金利は2001年当時と比較してむしろわずかに上昇しているのですね!
それでも上記の通り0.5%前後になっているということは「金利優遇幅」が2%近くになっているということですね。実際三井住友銀行で言うと金利優遇幅は最大で「−1.95%」ということになります。
ではこのように「店頭表示金利が下がっていない」ということを踏まえるとどのようなことに注意しないといけないのでしょうか?
1.変動金利で借りていても安心してはいけない
これだけ世の中金利が下がっているのだし、自分の変動金利も下がっているに違いないと思われるかもしれませんが、実際にはそうではないということですね。
それこそ上記の通り2001年から変動金利を利用している人は、足元ではむしろ適用金利が少し上昇しているかもしれません。
金利を下げようと思えば借り換えを行うしかないですね。
各銀行が店頭表示金利を変更しないのは、このように「黙って高金利の利息の支払いを続けてくれる顧客がいるから」ということなのだと思いますが、わざわざ自分がその中に留まる必要はないですね。
2.固定期間終了後の適用金利に注意
借り換えでは変動金利以外にも10年固定金利などが人気ですが、こうした「当初の金利固定期間」が終了すると変動金利に移行するのが通例です。
そして「固定期間終了後の変動金利」は「店頭表示金利−金利優遇幅」という形で決められていますので、金利優遇幅によっては適用金利が割高となる可能性が十分あります。
例えば10年前であれば、異次元緩和前でまだ住宅ローン金利は今と比べるとやや高かったことからこうした金利優遇幅も少なかった可能性があります。
適用金利が高いなと感じればやはり借り換えが必要です。
3.今後店頭表示金利が引き上げになる可能性もある
また、いくら金利優遇幅が大きいから、と安心していても店頭表示金利が引き上げられれば元も子もありません。金利優遇幅を後から変えられることは基本的にないと思いますが、店頭表示金利は銀行が自由に変更できるからですね。
そうしたわけで、住宅ローン顧客としては常に「適用金利」に注意し、少しでも割高と思えば軽やかに借り換えを行う機動力が必要ということです。
参考になれば幸いです。
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