住宅ローンの借り換えの前に検討してみたいのが「条件変更」です。これは住宅ローンを借りている銀行は変えずに契約だけを変更する、というものですね。
なら別に銀行ごと変える「借り換え」でいいじゃないか、と思われるかもしれませんが、この条件変更には大きなメリットがあります。
まず1つ目は手数料がかなり安く済むということですね。新たな銀行に借り換えるとなると、事務手数料や保証料、登記関連費用など数十万円単位のコストがかかってきますが、条件変更であればわずかな手数料で済みます。
2つ目は審査が不要ということですね。これまでの返済状況くらいはチェックされるかもしれませんが、新規借入時や借り換え時のような厳密な審査はされません。したがってたくさんの書類を用意したり、審査結果を待たされるということもありません。
3つ目は2つ目とも重なってきますが手続きが簡単ということですね。申込用紙に記入・捺印するだけで済む場合が多いのではないでしょうか。
そうしたわけで借り換えの前にこうした条件変更の可否をまず確認してみるのが良いと思います。
ただし。
銀行が単純な金利引き下げに応じてくれる可能性はまずありません。なぜなら借り換えをちらつかせた顧客にだけ金利を下げると、残りの黙ったまま借りている顧客に対して不公平になるからですね。
通常は「固定金利から変動金利に変更」と言った形で金利タイプを変更するついでに条件を見直してくれる場合が多いように思います。
加えて最優遇金利が適用されるということもありません。なぜなら上記コストメリットを考えればそこまで金利を引き下げなくてもそのまま留まってくれる可能性があるからです。
要するに銀行は「顧客が借り換えを諦める程度のそこそこの条件を出してくる」ということですね。もちろん銀行も慈善事業ではなくビジネスでやっているわけですから、自行の収益を最大化させようとするのは当然のことです。
しかしそうなってくると、住宅ローン顧客からすればネット銀行などの最も低い金利に借り換えた方が得、というケースも出てくるわけですね。
そうしたわけで銀行から「条件変更」の申し出があった場合は、借り換えた方が得なのかどうか「トータルコスト」を試算して、冷静に比較してもらえればと思います。
つまり、「条件変更と借り換えとどっちが得か?」と聞かれれば、「トータルコスト次第」ということになります。
参考になれば幸いです。
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