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借り換えで毎月の返済額をラクにする方法の落とし穴

3回目は「住宅ローンの借り換えで毎月の返済額をラクにする方法の落とし穴」です。


借り換えは当然、借り換えメリットを期待して行います。借り換えメリットは、通常、借り換えにかかる費用以上に、借り換えによる利息削減額が大きい場合に発生します。金利を1%も削減できれば、毎月1万円くらい住宅ローン返済額が減りますね。今の時代、毎月1万円の違いは大きいです。


でもそれ以外にも借り換えで返済額をラクにする方法はあります。


たとえば、何となく貯まってしまった普通預金や定期預金を取り崩して借り換え金額を減らすのも1つの手ですね。本来は預金とローンの両方がある状態というのは、効率が悪い状態ですので、どんどん繰上返済をすればいいのですが、何となく預金として預けておいたり、「今の住宅ローン返済金額は負担感がないので、急いで繰上返済しなくていい」ということもあると思います。


住宅ローン減税(1%)以下の金利で借りている人ならそれでもいいかもしれませんが、普通の人はそうではないでしょうから、どういう理由であれ、無駄な利息を払っている事実には変わりはありません。ここで思い切ってそういう資金を利用して、借り入れ金額を減らしてしまう、というのは家計の負担を減らすという意味ではとてもいいことですね。


それから「親から援助してもらう」という手もあります。大人になって親から援助なんて・・・と思うかもしれませんが、日本の場合、金融資産が60才以上のシニアに偏っていますから、お金が全然動きません。住宅ローン世代が親のシニア世代から資金援助を受けることは、日本経済にとっては間違いなくいいことなのです。


そのために今なら住宅購入に関わる資金ならば、1,500万円までの贈与税の非課税枠が設定されているのですね。


また一家の家計として考えた場合も、親が1,000万円の定期預金を0.1%で運用しているのに、子どもが1,000万円の住宅ローンで3%の利息を払っているのは非効率ですね。


資金援助が双方に抵抗がある場合は、親から子にお金を貸す、ということも検討していい方法ですね。親からすれば仮に2%でも利息を払ってくれるならありがたいですし、子どもからしても、銀行に利息を払うくらいなら親に利息を払いたいはずです。


ただし、この「貸し」が、税務署に贈与ととられないよう、借用書などの最低限の書類をそろえ、かつ毎月、銀行振り込みなどで証拠が残るように支払うことは留意しましょう。


そして最後に案内する方法が、借り換え時に返済期間を延ばすことで毎月の返済額を減らす、という手法です。


通常の借り換えの場合、借り入れ期間は、元の住宅ローンの借り入れ金額にあわせるのが通例です。残り20年の住宅ローンなら、借り換え後の住宅ローンの借り入れ期間も20年になる、ということですね。


ただし一部の金融機関の場合、これを30年や35年まで延ばすことを認めている場合もあります。仮に2,000万円で金利が3%の場合、返済期間が20年と30年での毎月の住宅ローン返済額はこのようになりますね。


・20年の場合:毎月約11万1千円
・30年の場合:毎月約 8万4千円


ある意味、資金を取り崩したり、親の援助も不要で、「何もせず」住宅ローン返済額が毎月2万5千円近く減るのですから利用しない手はないような気がするわけですが、正直、この方法はあまりおすすめできません


まず借り入れ期間が伸びるということはそれだけ全体として支払わないといけない利息の額も膨らみます。この場合だと・・・


・20年の場合:総支払利息額 約667万円
・30年の場合:総支払利息額 約1,042万円


なんと1.5倍以上膨らむのですね。期間が1.5倍になるのですから当然かもしれませんが。


さらに借り入れ期間を10年延ばすと、完済年齢はいくつになるのでしょうか?もともとの住宅ローンが35歳で30年ローンだったとします。この時ですでに完済年齢が65歳になっているわけですが、さらに10年延ばすと75歳になってしまいます!


もちろん実際には60歳前後での退職金による住宅ローン完済を期待するのが現実的なのかもしれませんが、今の時代、ボーナスと同様、退職金についても依存しすぎるのはよくないですね。


やはりこの「返済期間を延ばすことで毎月の返済額を減らす」という手法は禁じ手、と考えた方が無難と言えそうです。

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